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2017/02/18

'17 3月 "センター試験の「回路のショート」の問題"

148_shortcutmondai 2017年1月のセンター試験の物理基礎では、久しぶりに「電気回路のショート」に関する問題が出題されました。
 いくつかの予備校のホームページで解答解説を読むと、「右半分がショートしているので0.33Aとなる」「図1(a)の回路は基本的な直列回路で易しいが、図1(b)で10オームの抵抗に電流が流れないことを見抜けるかがポイントである」とあっさりしていました。
 
 そこで、今回はこの問題を少しこってりと扱うことにしました。
 以下に内容の一部を紹介します。
 詳しくはpdfファイル「素材を生かす教材研究」をダウンロードしてご一読ください。

内容1 
 まず考えられるのは、「では、ショートだと気づかなくても解けるんですか。」という質問である。
 (a)は定石どおり中学の知識を使って解く。
 しかし、出題者は学習指導要領の高校物理の目標を踏まえて作問しているはずなので、多くの受験生に(b)までも中学理科の知識だけで切り抜けられてしまうのは本意ではないに違いない。
 そこですぐには(b)に進まず、回路の電位に着目しテスターで測定する「紙上実験」を行う。これは、高校物理の目標の中ほどにある「目的意識をもって観察,実験などを行い、科学的に探究する能力と態度を育てる」視点に忠実に従うことにほかならない。
 
内容2
 次に、「見たことがない回路なので解けません。「回路の取り扱いの原則」だって思いつかないと思います。それでも解ける方法はありませんか。」という質問に対する答を考える。
 私の答は、「だったら、とりあえず見たことがある回路、解ける回路からスタートすること。それを少しずつ変形して目的の回路に近づけていく。」というもの。これならいける。
 
内容3
 最後は、「これで終わりですか。この先は何も出て来ないんですか。」という質問に対する答を考える。(中略)
 そんな彼らには今はやりのSTEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)の技を総動員し、「ここまでやるか」というところを見せておきたい。良い刺激を与えられるはずだ。
 
 久々に、たった1問をあの手この手でしゃぶり尽くす時間を過ごしました。

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